医療・介護・保育の採用で紹介手数料が問題になる理由
- kaneyoshi miwa
- 11 時間前
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医療、介護、保育の分野では、紹介手数料が他業種以上に重い論点になります。厚生労働省がこの分野に特化した相談窓口や認定制度を設けているのは、実際に問題が起きてきたからです。何が構造的な原因なのかを整理します。
■ なぜこの分野で問題になるのか 理由は3つあります。1つめは、人手不足が慢性化しており、事業者側に選択の余地が乏しいことです。2つめは、収入の多くが診療報酬、介護報酬、公費といった公定価格で決まるため、採用コストが上がっても価格に転嫁できないことです。3つめは、有資格者の転職が比較的多く、同じ人材が複数回紹介されうることです。この3つが重なると、紹介手数料が経営を圧迫する一方で、使わざるを得ない状況が生まれます。
■ 国が設けている枠組み 厚生労働省は「医療・介護・保育」求人者向けの特別相談窓口を設置しています。また、この分野で適正に事業を行う職業紹介事業者を認定する制度も設けられています。認定を受けた事業者は、手数料の明示、返戻金制度、お祝い金を提供しないことなどを含む基準を満たしています。紹介会社を選ぶ際、この認定の有無は判断材料の1つになります。
■ 事業者側が取れる実務的な対策 1つめは、返戻金制度の条件を契約前に書面で確認することです。この分野は早期離職が起きやすいため、返戻金の設計が実額に直接効きます。2つめは、紹介経由と直接応募経由で1年後の定着率を分けて記録することです。数字が出ると、紹介に頼る範囲を根拠をもって判断できます。3つめは、紹介以外の入口を1つ持つことです。職場の実態を事前に見せる手段があると、紹介に依存しなくても応募が入るようになり、交渉力が生まれます。
■ 手数料交渉より効くこと この分野で最も費用対効果が高いのは、離職を減らすことです。紹介手数料は1人あたり100万円前後かかりますが、離職の原因は多くの場合、入職前の期待と現場の実態のギャップ、あるいは入職直後の受け入れ体制にあります。ここを直すほうが、料率交渉より確実に効きます。採用と定着は別の問題として扱われがちですが、費用の面ではひとつの問題です。
出典:厚生労働省「『医療・介護・保育』求人者向け特別相談窓口」、「医療・介護・保育分野における適正な職業紹介事業者の認定制度」ほか。本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。

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