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人材紹介の法律と制度
職業安定法にもとづく許可要件、手数料規制、お祝い金の禁止、法改正の動向など、人材紹介に関わる法律と制度の解説。厚生労働省の一次情報にもとづいて整理しています。
人材紹介の法改正をどう追うか
人材紹介に関わる法令は、数年おきに動きます。ここ数年で確定した変更を押さえたうえで、今後の動きをどこで確認すればよいかを整理します。改正情報を人づてに聞くのではなく、一次情報を見る習慣をつけたほうが確実です。 ■ 直近で確定している変更 2022年10月施行の職業安定法改正により、求人等に関する情報の的確表示が義務化され、求人サイトなどが募集情報等提供事業として法律に位置づけられました。求職者情報を収集する事業者には特定募集情報等提供事業としての届出義務が課され、毎年8月31日までに事業概況報告書を提出する必要があります。2025年4月からは、これらの事業者にも求職者への金銭提供の禁止と、手数料・違約金の明示が求められるようになりました。 ■ 市場の実数も毎年更新される 厚生労働省は職業紹介事業報告の集計結果を毎年公表しています。令和6年度は、有料職業紹介事業所が30,561か所、常用就職件数が888,993件、手数料収入が約9,835億円でした。1件あたりの平均手数料は約103万円です。自社が提示されている紹介料が業界平均に対してどの位置にある
kaneyoshi miwa
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就職お祝い金はなぜ禁止されたのか
転職サイトや紹介会社が「入社が決まったらお祝い金」を出す仕組みは、かつて広く見られました。現在これは指針で禁止されています。さらに2025年4月からは、求人メディア側にも同じ規制が及ぶようになりました。 ■ 何が禁止されているのか 有料職業紹介事業者は、求職者に対して、社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭等を提供することによって転職を勧奨してはならない、とされています。金額の大小を問わず一律に禁止というわけではなく、面接に来るための実費交通費や軽微な物品は許容されます。問題視されているのは、金銭で転職そのものを動機づける行為です。 ■ なぜ問題になったのか お祝い金には2つの副作用があります。1つは、本人の意思ではなくお金を理由に転職が起きることです。もう1つは、そのコストが最終的に採用企業の紹介手数料に転嫁されることです。さらに、短期間での離職と再紹介が繰り返されると、紹介会社が手数料を積み上げられる構造が生まれます。企業にとっては、払った手数料が定着につながらないという最悪の結果になります。採用単価を見るときは、1人あたりの金額だけでな
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求職者から手数料を取れるのは、どんな場合か
人材紹介では、手数料は原則として求人企業が負担します。求職者から手数料を取ることは、職業安定法で原則として禁止されているからです。ただし例外があり、その範囲は職種と年収で明確に線引きされています。 ■ 原則は求職者無料 職業安定法は、求職者から手数料を徴収することを原則として認めていません。理由は単純で、仕事を探している側は立場が弱く、費用負担を求められると不利な条件を受け入れやすくなるからです。日本の転職エージェントが求職者にとって無料であるのは、各社の善意ではなく法律上の要請だということになります。 ■ 例外は限られた職業だけ 求職者から手数料を徴収できるのは、芸能家、モデル、経営管理者、科学技術者、熟練技能者に限られます。さらにこのうち経営管理者、科学技術者、熟練技能者の3つについては、年収700万円またはこれに相当する額を超える場合に限られます。つまり「ハイクラス層なら求職者に課金してよい」という一般則はなく、職種と年収の両方の条件を満たす必要があります。 ■ 有料のキャリア相談は規制の対象か 注意したいのは、職業紹介にあたらないサービス
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人材紹介の手数料はいくらまで取れるのか
人材紹介の手数料には、法律で定められた2つの取り方があります。「上限制手数料」と「届出制手数料」です。実務ではほとんどの紹介会社が届出制を使っていますが、その理由を理解しておくと、提示された料率が妥当かどうかを自分で判断できるようになります。 ■ 上限制手数料は賃金の11パーセント 上限制手数料は、法令で上限が固定された方式です。紹介が成立した後、支払われた賃金額の11パーセント(消費税の免税事業者は10.3パーセント)が上限になります。6か月を超えて雇用される場合は、6か月間の雇用に係る賃金額の11パーセントが基準です。期間の定めのない雇用の場合は、6か月分の賃金の11パーセントと、臨時に支払われる賃金や3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除いた額の14.8パーセント(免税事業者は13.9パーセント)のうち、いずれか高い額を選ぶことができます。 ■ 届出制手数料は届け出た料率が上限 届出制手数料は、あらかじめ厚生労働大臣に手数料表を届け出て、その額を徴収する方式です。法令上の固定パーセンテージがないため、実務では想定年収の30から35パーセ
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有料職業紹介事業の許可要件を、数字で確認する
人材紹介を事業として始めるには、厚生労働大臣の許可が必要です。許可の要件は「しっかりした会社かどうか」という曖昧な審査ではなく、資産・設備・人員のそれぞれに具体的な数字が定められています。厚生労働省の職業紹介事業パンフレット(2025年4月1日改訂)をもとに、押さえるべき数字を整理します。 ■ どこから許可が必要になるのか 職業紹介とは、求人と求職の申込みを受け、両者の間の雇用関係の成立をあっせんすることです。この行為で手数料を受け取るなら、有料職業紹介事業の許可が必要になります。無許可での営業は職業安定法違反です。一方で、採用に困っている企業を人材紹介会社に引き合わせて紹介料を受け取る、いわゆるBtoBの送客は職業紹介には当たりません。自社がどちらの立場なのかを曖昧にしたまま手数料を受け取ることが、最も危険なパターンです。 ■ 資産要件は1事業所あたり500万円 基準資産額が「500万円×事業所数」以上であることが求められます。基準資産額とは資産の総額から負債の総額を差し引いた額で、繰延資産や営業権は除いて計算します。あわせて、自己名義の現金・
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