top of page
ChatGPT Image 2026年5月29日 10_02_42.png

完全成功報酬型の人材紹介は、本当にノーリスクか

  • 執筆者の写真: kaneyoshi miwa
    kaneyoshi miwa
  • 12 時間前
  • 読了時間: 2分

「完全成功報酬なので、決まらなければ費用はゼロです」という説明は、人材紹介の営業でよく使われます。事実ではありますが、費用がゼロであることとリスクがゼロであることは別の話です。何が見えないコストになるのかを整理します。

■ 成功報酬型が構造的に生むもの 紹介会社の売上は、決まった瞬間に立ちます。裏を返せば、決まりにくい候補者に時間を使うインセンティブは弱くなります。結果として起きやすいのは、決まりやすい候補者から優先して紹介されること、そして同じ候補者が複数の企業に同時に紹介されることです。企業側から見ると、候補者の質のばらつきと、選考スピードの競争が生まれます。「完全成功報酬だから何社でも使っておこう」という判断は、この競争を自社に不利な形で強めてしまうことがあります。

■ 実際に発生している社内コスト 費用が発生しないのは紹介手数料だけです。候補者の書類選考、面接の日程調整、面接そのもの、社内での評価のすりあわせには人件費がかかります。1名の面接に管理職2名が1時間使えば、それは実費です。10名面接して0名採用なら、紹介手数料は0円でも社内コストは積み上がっています。完全成功報酬型は、コストを金銭から時間に移し替える仕組みでもある、と理解しておくのが正確です。

■ 返戻金制度は必ず確認する 有料職業紹介事業者は、返戻金制度に関する事項を求人者と求職者の双方に明示する義務があります。早期に退職した場合に手数料の一部が返金される制度で、返金率と対象期間は事業者ごとに違います。入社後1か月以内なら80パーセント、3か月以内なら50パーセントといった段階設定が一般的ですが、制度そのものを設けていない事業者もあります。明示義務があるものなので、提示がなければ確認して構いません。

■ 判断のしかた 完全成功報酬型が向くのは、採用の緊急度が高く、母集団が市場に存在し、社内に選考の工数がある場合です。逆に、母集団そのものが市場に出ていない職種で使うと、候補者が出ないまま時間だけが過ぎます。その場合は、認知をつくる施策や潜在層に届く手段と組み合わせる必要があります。「無料だから試す」ではなく、「この職種の候補者は市場にいるのか」を先に確かめたほうが、結果的に速く決まります。

出典:厚生労働省「職業紹介事業パンフレット」(2025年4月1日改訂)。返戻金の水準は市場での一般的な例であり、実際の条件は事業者ごとに異なります。

最新記事

すべて表示
人材紹介・求人メディア・採用代行の使い分け

採用手段を並べて比較する機会は意外と少なく、「前もこれだったから」で選ばれ続けている企業が多くあります。人材紹介、求人メディア、ダイレクトオファー、採用代行、自社発信の5つを、費用の出方と社内工数の観点で並べます。 ■ 費用の出方が違う 人材紹介は完全成功報酬が中心で、決まるまで費用は出ませんが、決まると想定年収の30から35パーセントがかかります。求人メディアは掲載期間に対する固定費で、成果が出

 
 
 
特化型と総合型、中小企業はどちらを選ぶべきか

紹介会社を選ぶとき、大手の総合型に頼むべきか、業界特化型に頼むべきかで迷う場面があります。知名度で選ぶと外れやすい判断です。分かれ目は、自社の求人がその会社の中でどう扱われるかにあります。 ■ 総合型の強みと弱み 総合型は登録者数が多く、幅広い職種に対応できます。事務、営業、管理部門など、母集団が大きい職種では候補が出やすいです。弱みは、自社の求人が数千件のうちの1件になることです。担当者は多数の

 
 
 
紹介手数料の相場は年収の何パーセントか

紹介手数料の相場は「想定年収の30から35パーセント」と言われます。この数字だけを見ると高く感じますが、市場全体で実際にいくら支払われているのかを見ると、判断の材料が変わります。厚生労働省の統計から実像を確認します。 ■ 1件あたりの平均は約103万円 令和6年度の職業紹介事業報告では、有料職業紹介の常用就職件数が888,993件、手数料収入が約9,835億円でした。単純に割ると1件あたり約103

 
 
 

コメント


bottom of page