完全成功報酬型の人材紹介は、本当にノーリスクか
- kaneyoshi miwa
- 12 時間前
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「完全成功報酬なので、決まらなければ費用はゼロです」という説明は、人材紹介の営業でよく使われます。事実ではありますが、費用がゼロであることとリスクがゼロであることは別の話です。何が見えないコストになるのかを整理します。
■ 成功報酬型が構造的に生むもの 紹介会社の売上は、決まった瞬間に立ちます。裏を返せば、決まりにくい候補者に時間を使うインセンティブは弱くなります。結果として起きやすいのは、決まりやすい候補者から優先して紹介されること、そして同じ候補者が複数の企業に同時に紹介されることです。企業側から見ると、候補者の質のばらつきと、選考スピードの競争が生まれます。「完全成功報酬だから何社でも使っておこう」という判断は、この競争を自社に不利な形で強めてしまうことがあります。
■ 実際に発生している社内コスト 費用が発生しないのは紹介手数料だけです。候補者の書類選考、面接の日程調整、面接そのもの、社内での評価のすりあわせには人件費がかかります。1名の面接に管理職2名が1時間使えば、それは実費です。10名面接して0名採用なら、紹介手数料は0円でも社内コストは積み上がっています。完全成功報酬型は、コストを金銭から時間に移し替える仕組みでもある、と理解しておくのが正確です。
■ 返戻金制度は必ず確認する 有料職業紹介事業者は、返戻金制度に関する事項を求人者と求職者の双方に明示する義務があります。早期に退職した場合に手数料の一部が返金される制度で、返金率と対象期間は事業者ごとに違います。入社後1か月以内なら80パーセント、3か月以内なら50パーセントといった段階設定が一般的ですが、制度そのものを設けていない事業者もあります。明示義務があるものなので、提示がなければ確認して構いません。
■ 判断のしかた 完全成功報酬型が向くのは、採用の緊急度が高く、母集団が市場に存在し、社内に選考の工数がある場合です。逆に、母集団そのものが市場に出ていない職種で使うと、候補者が出ないまま時間だけが過ぎます。その場合は、認知をつくる施策や潜在層に届く手段と組み合わせる必要があります。「無料だから試す」ではなく、「この職種の候補者は市場にいるのか」を先に確かめたほうが、結果的に速く決まります。
出典:厚生労働省「職業紹介事業パンフレット」(2025年4月1日改訂)。返戻金の水準は市場での一般的な例であり、実際の条件は事業者ごとに異なります。

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